みどころ
本写真展のみどころを各エピソードごとにご紹介いたします。
Episode
1
205系と四季
武蔵野・下総の台地を抜け、首都圏の外縁をなぞるように結ぶ路線、武蔵野線。
かつて貨物線として計画・建設され、旅客化を皮切りに沿線を急速に育んだこの路線は、ビルが建ち並ぶ都会的な一面や、四季ごとに移ろいゆく自然の中を抜ける一面を今でも併せ持っています。そんな路線を”かつて”四六時中駆け抜けていた205系。彼らが桜舞う春から蝉の声響く夏、木々燃ゆる秋、そして木枯らし吹き晒す冬まで。移ろう季節と共に幾度となく繰り返してきた武蔵野線との記憶を巡ります。
Episode
2
205系の美学
過去帳入りした武蔵野線205系。しかし、彼らがこの路線の主力であった頃は、実に42編成もの大所帯で武蔵野線を支えていました。
この章では、武蔵野線に在籍していた205系という形式にクローズアップし、それぞれの個性豊かな姿をご紹介いたします。
我々が惹き込まれた、いぶし銀のシブい車体に、美しい橙色のラインカラーの電車とは、一体どのようなモノだったのか。
全てが日本から去った今だからこそ、武蔵野線205系の醍醐味に改めて迫ります。
Episode
3
205系のいた風景
東京のベッドタウンとして発展した武蔵野線の沿線の街並み。日々の日常が色濃く映し出されるこの路線では、様々な人の営みと電車の存在が交錯する機会がありました。
この章では、こうした”支える”205系の姿とともに、毎日の安全運行をずっと支え続けた鉄道マンと205系の日常、即ち”支えられる”205系の姿を紹介いたします。
およそ半年前まで、毎日毎日繰り返していた武蔵野線の当たり前の日々、ありふれた景色を、今一度。
Episode
4
205系の旅立ち
武蔵野線で活躍を終えた205系。本来ならば解体されるはずの運命にあった彼らは、奇遇にも日本から南に約5000km。人口2億5千万人を数えるアジアの海洋大国インドネシアの首都ジャカルタの鉄路で第二の人生を歩むこととなりました。
今までの活躍への感謝を込めて、職員によって掲げられる「ジャカルタ」の行き先を示したオリジナルの幕を誇らしげに、彼らは鉄路から道路、そして海路を数ヶ月かけて大移動します。
その長旅の一部始終を収めた記録をどうぞご覧ください。
Episode
5
205系の新天地
長い旅路を経て、ジャカルタへと無事に到着した”元”武蔵野線205系。
橙色の武蔵野線の帯色は、異国の薫り漂う派手な赤色や黄色へと装いを変え、前面には金網が設置され、どことなく面影を残しつつも完全に日本の雰囲気とは異なる電車へと姿を変えました。
今後も通勤・通学の足として日本と変わらぬ役割を果たすために、ジャカルタの鉄路を駆け抜けています。
日本から遠く離れた東南アジアの国で、今新たな活躍を送る205系の姿をご覧ください。